「空き家購入後のメンテナンスについて知りたい」
このようにお考えの方はいらっしゃいますか。
空き家は新築住宅では必要のないメンテナンスが必要になる場合があるため、購入前に具体的に知っておくことが重要です。
そこで今回は、空き家購入時に注意すべきポイントや空き家のメリットなどをご紹介します。

 

□新築住宅を購入した場合と空き家を購入した場合との違いとは？

ここでは、新築住宅を購入した場合と空き家を購入した場合の違いを2つご紹介します。

1つ目は、間取りや空間づくりの自由度です。
間取りのバリエーションは、一戸建住宅・マンションともに、新築物件の方が豊富といえます。
建売物件を除く新築一戸建ての場合、自分好みの間取りにできます。
新築マンションの場合も、近年では家族構成の変化に合わせて間取りを変更可能な工夫があったり、趣味嗜好に合わせて空間がつくられていたりなど、柔軟に暮らしやすい物件も多いです。

しかし、多くの新築住宅の場合、不動産会社が計画した間取りから変更できないことが多く、こだわった間取りや空間づくりの自由度は低いです。

これに対し、空き家の物件では、新築より間取りのバリエーションは劣るものの、購入後にリフォームやリノベーションを行うことで自分好みの間取りや空間をつくれます。
贅沢なバスルームやシステムキッチンのような設備を取り入れても良いですね。

しかし、リノベーションができない箇所も存在することに注意してください。
例えば、天井を元の位置より高くしたり、住宅を支える柱や壁を取っ払って大きな窓もつくったりはできません。

2つ目は、耐震性です。
空き家を購入する場合、建物の耐震性は気になりますよね。
現在では、地震に対してより対応力のある、地震補強工事の工法が多く開発されています。
特に、地盤が軟弱である立地や超高層建物などに使用されることが多くなり、住宅の安全度が底上げできています。

耐震性に不安がある方は、現行の新耐震が施行された1981年に着目しましょう。
新耐震では、震度5強程度の中規模地震ではほとんど損傷せず、震度6〜7の地震でも崩壊、倒壊しない住宅をつくることが基準となっています。

建築基準法をもとに考えると、築30年の空き家であっても、基本的な耐震性能は新築住宅と変わらないため、そこまで敏感にならなくても良いのです。
しかし、1981年以前の空き家の購入を検討している場合は注意してください。

不動産の重要事項説明書の「建物の耐震診断の結果」という項目を確認すれば、新耐震と旧耐震のどちらでつくられているか、耐震診断を行っているかを知れます。
旧耐震であっても、耐震補強工事を行っている場合もあるため、そのことも確認しましょう。

 

□空き家を購入するときに注意すべきポイントとは？

空き家は新築住宅に比べ年数が経っているため、メンテナンス費用の負担は避けられません。
しかし、事前に準備や心構えをしておけば、メンテナンス費用を抑えられる可能性も高まります。
ここでは、空き家を購入するときに注意すべきポイントを2つご紹介します。

1つ目は、メンテナンスサイクルに合わせた費用目安を把握することです。
空き家の購入にかかる費用だけでなく、購入後にかかる費用の目安をたてておくことはとても重要です。
不動産会社を通して購入する場合、購入時に相談しておくとアドバイスももらえるため、不安軽減につながります。

2つ目は、目に見えない欠陥を抱えている可能性があることです。
建物の場合、建ててしまうと見えなくなる部分があります。
そのような部分に欠陥があるのではないかと不安になる方も多いですよね。

そこで、そのような不安を解消する方法として、ホームインスペクションをおすすめします。
ホームインスペクションでは、住宅診断士が第三者的な立場から住宅の現状を診断してくれます。

ホームインスペクションを通して、現状とこれからの維持を考えるうえで必要な情報を知れます。
具体的には、住宅の現状の把握、現在の劣化状況や欠陥の有無、改修するべき部分や時期のアドバイスなどです。
住宅を専門的な目線から診断してもらうことにより、自分だけでは気づけない住宅の状態を知れるのは良いですよね。

 

□空き家を購入するメリットとは？

ここでは、空き家を購入するメリットを2つご紹介します。

1つ目は、値段が安いことです。
空き家を購入する最も大きなメリットは、新築住宅に比べて20～50パーセント程度価格が安くなることです。
特に、木造建築の住宅では、築20年で価値がほぼゼロになるといわれています。

そのため、物件によっては土地の値段だけで住宅を購入できる場合もあります。
空き家を安く購入して、その後リノベーションすれば、新築住宅と同様の住宅性能を手に入れられます。

広い敷地を要した空き家でも同様のことがいえます。
例えば、200坪の家であっても、住宅の築年数が上がると高い価格での販売が難しくなります。
そのため、格安で広い土地にある家に住める可能性もあるのです。

2つ目は、空き家対策によって購入しやすいことです。
近年、日本では空き家率が非常に高いことが問題となっています。

そこで、国は2015年5月に空き家対策のために空家法（空家等対策の推進に関する特別措置法）を施行しました。
市区町村によって空き家であるかどうかの確認が行われた後、空き家であると認定された場合、固定資産税が今までの金額の最大6倍になることに決まりました。
そのため、これまでそのままにしていた空き家を手放す人が増えており、今が空き家購入のチャンスであるといえます。

 

□まとめ

空き家購入時に注意すべきポイントや空き家のメリットなどについて解説しました。
空き家には新築住宅にはない魅力があります。
その魅力を最大限に活用するためにも、今回紹介した注意すべきポイントはしっかり覚えておいてくださいね。
空き家を購入したいとお考えの方は、いつでも当社にご連絡ください