新しい住まいを検討中で空き家を購入しようとしている方はいませんか。
新築でなければローンが組めないかもしれないと思っている方も多いかもしれません。
実は空き家を購入する際にもローンを組むことは可能です。
当記事では空き家購入時に使えるローンや審査について紹介します。

 

□空き家でもローンは組める

空き家を購入する際は新築と違いローンを組めるのか不安だという声をよく聞きます。
「新築住宅とは別の住宅ローンが用意されているのでは？」と思っている方もいるかもしれません。
しかし、空き家専用の特別な住宅ローンがあるわけではなく、新築物件と同じくそれぞれの金融機関が用意している住宅ローンを利用できます。

注意すべき点は借入期間です。
空き家は建物の耐久性が考慮され、新築を購入する際に比べて借入期間が短くなる可能性があることを頭に入れておきましょう。
ローンの概要をみて35年で借りられると思っていたところが実際には25年しか借りられず、家計の重荷になってしまうという事態も起こり得るからです。
例えば、3,000万円を全期間固定、3.5％の金利で借りた場合、返済期間が35年なら毎月123,987円の返済ですが、25年返済だと毎月150,187円になってしまいます。

また、空き家購入で「フラット35」というローンを組む際は適合証明手続きが必要な点に注意しましょう。
フラット35とは、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携している長期固定金利の住宅ローンです。
長期的な固定金利にはリスクが伴いますが、そのリスクを住宅金融支援機構が担っているという形になります。
全期間が固定金利なので将来的な家計のシミュレーションを立てやすかったり、金利変動によるリスクを回避できたりと便利なローンなので利用したいですね。

ではフラット35を利用するために必要になる適合証明書とはどのようなものなのでしょうか。
適合証明書とは建物が住宅金融支援機構の定める技術基準に適合していることを証明する書類です。
これを取得するためには「省エネルギー性」「耐震性」「バリアフリー性」「耐久性・可変性」の性能のうちいずれかが建築基準法よりもワンランク高い建物である必要があります。

適合証明書は、適合証明検査機関や適合証明技術者に依頼して物件を検査してもらい、住宅金融支援機構の定める技術水準に適合していると判断されると発行されます。
物件検査を受けるための費用（検査手数料）は、検査機関や技術者によって異なり、また住宅の床面積・新築か中古か・一戸建てかマンションかなどによっても異なります。
新築の一戸建ての場合は5 万円～10 万円となることが一般的のようですが、住宅金融支援機構のホームページでエリアごとの検査機関と機関ごとの料金を検索できるので、調べてみるとよいでしょう。

適合証明書を交付してもらうことが面倒だと思った方に朗報です。
実は築10年以内の中古マンションであれば、その新築分譲時に住宅金融支援機構の定める耐久性基準を満たしていることがあらかじめ確認されたマンションについて適合証明手続きが省略できます。
具体的には以下の3つ「新築時に旧公庫の優良分譲住宅、公社分譲住宅、市街地再開発、都市居住再生融資に係る手続きを完了した分譲住宅」「新築時に機構の定める耐久性基準に適合していること」「竣工時現場審査合格日が購入希望者の申込日の属する年度の年度末から遡って10年以内であること」を満たしている必要があります。
これも住宅金融支援機構の「フラット35」というサイト内の「中古マンションらくらくフラット35」というページから物件を探せるので気になった方は調べてみてください。

 

□審査について解説します

空き家を購入する際も新築と同様に住宅ローンの審査があり、仮審査と本審査を通過しなければなりません。
住みたいと思った住宅が見つかったら、まずは金融機関に仮審査や本審査の申し込みをしておき、正式に購入が決まってからローン契約をする流れが一般的です。

審査で見られる点も新築の場合とほとんど同じです。
収入面では、借入金が年収にふさわしい額になっているかどうかが確認されます。
過去にクレジットカードやローンに滞納がないかなども審査項目になるでしょう。

他にも、勤め先や勤続年数で現在の年収が完済するまで見込めるか、病気で働けなくなる可能性はないかという健康状態などの人物審査があります。
住宅の担保価値が鑑定される物件審査もあり、住宅の価値に見合う融資額になっているかどうかが判断されます。
新築なら担保価値と取得価格の差は問題になりませんが、中古住宅の場合、担保価値の割に取得価格が高いと、希望通りの融資がされない可能性があるでしょう。

 

□まとめ

空き家でもローンを組めることを紹介しました。
新築でなく空き家を購入することでお得に手に入れられ、その上ローンも組めるので安心して新しい住まいを検討できますね。
ローンを活用し、是非素敵な住まいを手に入れてください。
空き家に関してわからないことがありましたら、ご遠慮なく当社までご連絡ください。