空き家を購入する際に使える補助金があることをご存知ですか？

2020/11/18

一軒家を購入しようと思った時に新築か中古住宅の2つの選択肢があると思います。
しかし中古住宅に対する知識が不足していたり不安を持っていたりする方が多いのではないでしょうか。
今回は不動産を扱う我々が中古住宅である空き家を購入する際に、様々な補助金を受けられることを紹介していきたいと思います。

□空き家を取得する際に利用できる優遇制度とは

家の購入は人生に1回あるかないかの大きな買い物です。
できるだけお得に購入したいですよね。
新築を購入する際には補助金は受けられても、空き家を購入する際には受けられないと思っている方も多いでしょう。
しかし、空き家を購入する際にも、いくつか利用できる補助金や優遇制度があるので紹介していきます。

＊住まい給付金

住まい給付金は消費税が上がった時に、住宅を取得する人の負担を少なくしようという目的の元に用意された制度です。
これは5パーセントから8パーセントに上がった時に始まった制度なのでご存知の方もいるかもしれません。
2019年10月から引き上げられた10パーセントが適用される住宅取得に対しても給付金が支給されます。

給付金の対象となる住宅の引き渡し期間についてですが、平成26年4月以降に引き渡された住宅から令和3年12月までに引き渡され入居が完了した住宅、が給付の対象なので期間に注意しましょう。
支給額は所得の少ない方ほど多く受け取れるようになっており、目安としては約450万円以下の方は50万円、約700万円以下の方は10万円といった具合です。

しかしこれはあくまでも目安であり、正確には都道府県民税の所得割額を基準に給付基礎額が決まっているので、是非一度国土交通省の「住まい給付金サイト」を調べてみてください。
住まい給付金を受けるためには要件があり、現場検査を受けて耐震基準及び一定の品質が確認された「既存住宅売買瑕疵保険へ加入した住宅」又は「既存住宅性能表示制度を利用した住宅」などがあります。

他にも「建設後10年以内であり、住宅瑕疵担保責任保険に加入している住宅又は建設住宅性能表示を利用している住宅」などがあるのですが、これだけ聞いても良く分からないと思うので一度調べてみることをおすすめします。
住まい給付金は比較的受け取るためのハードルが低いので積極的に利用しましょう。

＊長期優良住宅化リフォーム推進事業とは

次に長期優良住宅化リフォーム推進事業という補助金制度について紹介します。

この補助金制度は「省エネ性が高く、地震に強く、耐久性があり維持管理がしやすい。」という、住宅を長く大切に使用するためのリフォームをする場合に、国が工事費の一部を補助してくれるというものです。

補助のメニューは、「評価基準型」「認定長期優良住宅型」「高度省エネルギー型」の3つです。
どのようなものか順に見ていきましょう。
まず評価基準型についてですが、これは一定の耐震性や耐久性、省エネ性を確保したもので100万円の補助金がでます。
認定長期優良住宅型は、評価基準型よりも高い耐震性や耐久性、省エネを確保するもので200万円の補助金がでます。

イメージとしては、評価基準型が劣化部分を直したり性能を強化するために断熱リフォームをしたりと一部を改築するのに対し、認定長期優良住宅型はフルリフォームで高性能な住宅にするという認識で良いでしょう。
認定長期優良住宅型で高性能化した家を省エネにしたのが高度省エネルギー型です。
こちらは250万円の補助金がでます。
空き家を購入した後にリフォームをしようと考えている方は是非この制度を活用してみてください。

＊市町村住宅関連補助金制度がある

最後に国で実施している住宅補助制度とは別に都道府県・市町村が独自に支援制度を行っていることを紹介します。
直接ホームページや電話で確認するのも良いですが、検索の仕方や電話での尋ね方によっては全ての補助制度を把握できない可能性があります。
そのため以下に紹介するサイトの一覧から、特定の市の制度をくまなくチェックする方が良いでしょう。

まずは「地方公共団体における住宅リフォームに関する支援制度検索サイト」を調べてみると良いでしょう。
このサイトからは、各種リフォーム工事や設備の設置などを行う場合の補助金、利子補給、融資、専門家派遣などの支援制度について調べることができます。
「住宅・建築物の耐震化に関する支援制度」というサイトもおすすめです。
前述のサイトに紹介されている制度と重複しますが、耐震関連に特化してまとめられており、詳しく制度の内容を確認できるでしょう。

上記のサイトで家を建てようとしている地域の支援制度をもれなく把握し、活用してみてください。

□安心R住宅を活用しよう

上記で様々な優遇制度を紹介してきました。
これらを活用してお得に空き家を購入できても、建物自体に欠陥があり、多額の修繕費が必要になったら元も子もありません。
建物の耐久性や耐震性が保証された安心R住宅を購入することをおすすめします。

安心R住宅は既存住宅の流通促進のために、「耐震性や雨漏りへの不安」や「内外装が汚い、設備が古い」といった従来の中古住宅に対するマイナスイメージを払拭して、既存住宅を選択する環境を整備しようという目的の元、創設された制度です。
新耐震基準や既存住宅売買瑕疵（かし）保険の検査基準に適合しており、他にもたくさんの情報が公開されているので安心して物件を選べるというメリットがあると言えるでしょう。
たくさんの情報とは具体的には、建築時の適法性や認定、今までに実施した点検・修繕の内容などです。