中古住宅の購入と併せてリフォームを検討している方もいらっしゃるでしょう。
もちろん状況によってリフォームにかかる費用はさまざまですが、費用相場を事前に把握しておきたいものです。

今回は、中古住宅のリフォームの費用相場と費用を抑えるコツ、リフォーム前に注意すべき点をご紹介します。

 

□中古住宅のリフォームの費用相場をご紹介！

 

中古住宅のリフォームの費用相場を、築年数ごとにご紹介します。

築5年未満の中古住宅をリフォームする場合の費用相場は、約7万円から15万円です。
内装や住宅設備の劣化がほとんどないため、ハウスクリーニング程度で十分でしょう。
畳やクロスを張り替える場合は、1部屋あたり約3万円から15万円別途でかかります。

 

築10年から15年未満の場合の費用相場は、約10万円から150万円です。
内装や住宅設備が老朽化し始める時期で、クロスは室内全体を張り替えるのをおすすめします。
100平方メートルの住宅をリフォームする場合は、約50万円かかります。

 

また、外壁塗料の耐久年数は10年ほどのため、外壁にひび割れや剥離が見られる場合もあります。
外壁や屋根のリフォーム費用相場は約100万円です。

築15年から20年未満の場合の費用相場は、約150万円から265万円です。
内装や外装に加えて住宅設備のリフォームが必要な場合が多く、特に水回りは、老朽化が激しいと設備の総取り換えも必要になります。

 

築20年から25年未満の場合の費用相場は、約270万円から375万円です。
フローリングの傷みや浮きが目立ち、部分的な張り替えが必要になる場合があります。
また、キッチンの老朽化が激しい場合は交換が必要で、約60万円から100万円かかります。

 

築25年から30年未満の場合の費用相場は、部分別リフォームなら約200万円から500万円、建物全体のリフォームなら1000万円以上かかる場合もあります。
必要に応じてフローリングの総張り替えや、内装や外装、住宅設備の点検と修理が必要なため、リフォーム費用が割高になります。

 

築30年以上の場合の費用相場は、部分別リフォームなら約400万円から600万円、全面的なリフォームなら約1300万円から1500万円です。
ほとんどの住宅設備の点検や修理が必要になり、旧耐震基準で建てられた住宅の場合は耐震補強工事も必要になります。

また、間取りの変更や断熱材の不使用、地盤の傾きなど建物の構造そのものの補強や修理が必要となる場合もあります。

 

□中古住宅のリフォーム費用を抑えるコツとは？

 

中古住宅のリフォーム費用を抑えるコツを2つご紹介します。

 

1つ目は、商品や材料のグレードを下げることです。
一般的に、グレードが高くなるほど機能性やデザイン性も高くなります。
グレードを下げてシンプルなデザインのものや最低限の機能だけのものを選ぶと、リフォーム費用の節約につながるでしょう。

 

2つ目は、補助金制度を利用することです。
リフォームの際に利用できる補助金制度もあり、一定条件を満たせばお金が支給されます。

例えば、長く住める住宅にするために省エネ対策や耐震性を高めるリフォームを行う場合は、長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金制度を利用できます。
他にもグリーン住宅ポイント制度や、既存住宅における断熱リフォーム支援事業などがあるため、それぞれのリフォームで利用できる補助金制度を探すことがおすすめです。

 

□中古住宅のリフォーム前に注意すべき点とは？

 

中古住宅をリフォームする際に注意すべき点を3つご紹介します。

1つ目は、物件によっては希望通りのリフォームできない場合があることです。
例えば、木造の戸建て住宅には在来工法と2×4工法があります。
間取り変更を伴うリフォームにも比較的対応できる在来工法に対して、2×4工法は開口部や増築、減築などに関してさまざまな制約があります。

 

2つ目は、再建築不可物件はローンが通りにくいことです。
再建築不可物件の場合、原則として住宅ローンを受けられないため、注意しましょう。

 

3つ目は、旧耐震基準の物件には住宅ローン控除が適用されないことです。
住宅ローン減税とは、住宅ローンを組んで住宅を購入した場合に減税が受けられる制度です。
一般的に中古住宅でもこの控除を利用できますが、1981年以前に建てられた住宅には住宅ローン減税が適用されません。
控除の利用を検討している方は、中古住宅の購入条件として1981年以降に建てられた住宅であることを含めておくようにしましょう。

 

□まとめ

 

今回は、中古住宅のリフォームの費用相場と費用を抑えるコツ、リフォーム前に注意すべき点をご紹介しました。
予算を考慮しながら、それぞれのご希望をかなえられるリフォームの計画を立てることが重要です。
築年数ごとにリフォームの費用相場が異なることを一つの目安に、費用を抑える方法を探しながら、慎重にリフォームを検討しましょう。