中古住宅には頭金が必要であるかどうかきちんと把握しておきたいですよね。
頭金はローンを組む上でもとても重要な部分になるので、疎かにはできません。
そこで今回は、中古住宅は頭金なしでも購入できるかどうかについて解説します。
ぜひこの記事をお役立てください。

 

□フルローンでも中古住宅は購入できる？

フルローンとは、物件の購入金額を自己資金なしで、すべて金融機関からの融資で調達できるローンのことを指します。
すなわち「頭金0円」の物件を購入する場合で、不動産価格の全額について金融機関の融資が実行された場合となります。

中古住宅ではフルローンが難しいとよく言われますが、実際はどうなのか見ていきましょう。

中古住宅を購入する際も、新築住宅と同じく住宅ローンは利用できます。
しかし、新築住宅とは異なり、建物の価値が下がった状態で購入することになります。
そのため、金融機関が評価する担保額と実際の購入価格に違いが出てしまうことも考えられます。
その結果、諸費用やリフォーム費用を含めて借りられない可能性があります。

「フルローンでも中古住宅は購入できるのか」という問いに対しては、フルローンでも購入できるというのが答えになります。
ただ、希望通りの融資が受けられない可能性があるので注意する必要があります。

 

□住宅ローンの審査のポイントとは

続いて住宅ローンの審査のポイントをご紹介します。
この審査のポイントは新築住宅でも中古住宅でも変わりません。
以下の5点が主に審査で見るポイントになります。

・年収
・勤続年数
・健康状態
・年齢
・個人信用情報

金融機関によって見るポイントや重視するポイントは変わります。
そのため、1つの金融機関で審査に通らなかったとしても、諦めずに他の金融機関も探してみてください。
ローンが組める金融機関が見つかるかもしれません。

住宅ローンは住宅の売買契約を結んだ後に申し込むことになります。
しかし、契約を結んでから住宅ローンに落ちてしまうと、これまで行ってきたことが無駄になり、買主・売主の両方にとって良くないですよね。
それを防ぐために住宅ローンでは事前審査制度があります。

事前審査制度とは、住宅ローンの申し込み前に仮審査を行って、住宅ローンを組めるかどうか大まかに判断してくれる制度です。
事前審査に通ったから本審査も必ず通るという保証はありませんが、精度が高くなることに変わりはないので事前審査は申し込むことをおすすめします。
中には、事前審査を申し込まなければ契約を結べないところもあるので注意してください。

 

□頭金は融資が実行される前に用意する必要がある

住宅ローンの審査のポイントについてご説明しました。
最後に、頭金をいつ用意するのかについて解説します。

多くの中古住宅は、以下の4つの代金を支払う必要があります。

・手付金(売主に支払う)
・中古住宅の購入代金(売主に支払う)
・中古住宅を購入するための諸費用(不動産業者などに支払う)
・住宅ローンを利用するための諸費用(金融機関などに支払う)

この4つのうち、住宅ローンで借り入れできるのは手付金以外であり、手付金は借り入れができません。
この手付金が、主に頭金と呼ばれるものです。

ここで、中古住宅を購入するときの流れと支払う代金について確認しましょう。
8つのステップがあります。

1 売主に購入を申し込む
2 不動産業者と媒介契約を締結する
3 不動産業者から重要事項説明を受ける
4 売主と売買契約を締結する
5 住宅ローンの事前審査に申し込む
6 住宅ローンの本審査に申し込む
7 融資が実行される
8 売主に中古住宅の残金を支払う

「4 売主と売買契約を締結する」ときに手付金を支払い、「7 融資が実行される」ときに住宅ローンを利用するための諸費用を支払います。
また、「8 売主に中古住宅の残金を支払う」ときに中古住宅の購入代金と中古住宅を購入するための諸費用を支払います。

よって、住宅ローンで中古住宅を購入するとき、頭金は住宅ローンの融資が実行される前に売主に支払う必要があります。
そのため、頭金がない状態での中古住宅の購入は難しいと考えられます。

手付金は中古住宅の本体価格の約10％が相場ですが、売主によって変動します。
そのため、10％も用意ができない場合は、売主に相談して手付金の額を下げてもらいましょう。

また、住宅ローンを利用するための諸費用や、中古住宅を購入するための諸費用は、住宅ローンで借り入れが可能です。
ただし、これらの諸費用を住宅ローンで借り入れしようとすると、金利が高くなったり、審査が通りにくくなったりするので注意してください。

 

□まとめ

今回は、中古住宅を頭金なしでも購入できるかどうかについて解説しました。
頭金なしでも購入はできますが、金融機関からの融資が受けられない可能性もあるので注意が必要です。
ご自身のローンの計画をもとに頭金を考えることが大切なので覚えておいてください。
気になることがありましたらお気軽に当社までご相談ください。