空き家をお持ちの方はいませんか。
空き家を放置していると、さまざまなトラブルに発展する可能性があります。
持ち主だけが被害を受けるわけではなく、空き家の近隣に住む人たちに迷惑をかけるケースがほとんどです。
そこで今回は、空き家を放置することで起こり得るトラブルとそれを未然に防ぐ方法についてご紹介します。

 

□放置空き家がもたらす被害とは

まずは空き家を放置することで起こり得る問題を3つご紹介します。

1つ目は、老朽化による倒壊です。
木造住宅は換気を中心とした管理を怠ると、すぐに劣化してしまいます。
そのため適切な管理が行われていない空き家は傷みが激しく、台風や小さな地震をきっかけに倒壊するかもしれません。

倒壊に付随する問題としては、景観の悪化も挙げられるでしょう。
景観の悪化は周辺地域の土地の価値を下げることもあるため非常に迷惑なことです。
また倒壊した建物は周辺の景観を損なうことに加え、がれきや破片による怪我も懸念されます。
さらに管理者のいない建造物は落書きされることが多く、これらは景観を損ねることに加え、治安の悪さを際立たせるという側面もあります。

2つ目は、放火による火災です。
空き家に火がついてもすぐに気づく人は少なく、ある程度火がまわったところでようやく近隣住民や通りかかった人が気づかれるケースがほとんどです。
このようなことは家の中に人がいると起こり得ないため、空き家特有の問題と言えるでしょう。

そして3つ目は、治安の悪化です。
放火もそのうちの1つですが、それ以外のことが起こる可能性もあります。
例えば管理されていない空き家は内部に人がいても気づかれにくく、また誰かが帰ってくる心配も無いため絶好の隠れ場になる可能性があります。
さらに布団や水道といった生活用品が残っているような空き家は、犯罪者の拠点となり得るため、周辺の治安が酷く悪化するかもしれません。

 

□空き家を放置する法的なリスクとは

ここまで空き家を放置することで起こり得る迷惑についてご紹介しましたが、空き家はただ迷惑なだけでは済まされないことがあります。
それは、法的措置をとられた場合です。

民法第717条では土地工作物責任というものが定められています。
土地工作物責任とは、家屋や樹木などの工作物の安全管理が行き届いておらず、第三者に損害を与えた場合にその工作物の所有者が賠償責任を負うというものです。
例えば空き家が倒壊した際に第三者が巻き込まれて怪我をすると、空き家の持ち主はその責任を問われます。
しっかりと管理していれば防げた事故であると判断された場合、被害者の治療費や入院費のほか、休業損害をはじめとした賠償金を払う必要性も出てくるかもしれません。

空き家を放置することで起こり得る事故は、倒壊によるものだけではありません。
倒壊や倒木による被害はわかりやすい例ですが、ガラスの飛散による怪我や、瓦の崩れによる傷害なども同様の責任が問われます。

 

□トラブルを未然に防ぐには

トラブルを未然に防ぐためには、空き家を徹底的に管理して事故が起こらないようにするという方法がありますが、やはり自分が住んでいない家を管理するのには限界があります。
どれだけ管理していても事故が起きる可能性はゼロにはできません。
しかし、家の所有権を手放してしまえば、万が一トラブルが起きてもその責任を問われることはありません。
そこでおすすめなのが、空き家を売却してしまう方法です。

空き家は放置しているとトラブルのもとになるだけでなく、余計な税金がたくさんかかってしまうことをご存知ですか。
空き家を使用していなくても、所有しているだけで固定資産税や都市計画税といった税金がかかり、これらは決して無視できるほど安いものではありません。
また空き家を売却することで管理費や維持費が必要なくなるため、生活費や自宅のローン返済に充てられるお金が増えることも空き家を売却することのメリットとして挙げられます。

中には空き家と言えど自分の保有する家屋であるため、好きにさせてほしいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかしご紹介したようなトラブルの増加から、日本では空き家の増加が大きな問題になっています。
空き家に関する法律が存在していることがその証拠と言えるでしょう。

そしてこの問題は決して他人事ではなく、トラブルが起こったときには持ち主が当事者となってしまうことを自覚しておく必要があります。
もし自分の家の隣が放置された空き家だったらと考えると、空き家問題の重大さに気づくのではないでしょうか。
この問題を解決するためには、空き家の所有者が空き家を放置しないことが重要なのです。

 

□まとめ

今回は、放置空き家に関するトラブルとその対処法をご紹介しました。
必ずしも売却が正しいとは限りませんが、空き家の売却は持ち主と周辺住民両者が得をする場合が多いです。
不要な空き家をお持ちの方は、ぜひ売却を検討なさってはいかがでしょうか。
姫路市で不動産に関してお悩みの方は、ぜひ当社にご相談ください。