新築よりもお得に購入できる空き家。
よりお得に購入できる補助金制度をご存知でしょうか。
今回は新築でなくても利用できる補助金制度について2つ紹介させていただきます。

 

□すまい給付金を利用しよう！

新築でなくても利用できる補助金制度の中でも多くの方が利用しているのがすまい給付金で、これは消費税率引き上げによる住宅所得者の負担を緩和するために創設した制度です。
この制度は消費税が5パーセントから8パーセントに引き上げられた2014年に初めて創設され、今回の10パーセントへの引き上げに合わせて再び利用できるようになりました。
増税された際、増税による住宅購入を駆け込み需要増と、その後の反動減を抑えるために住宅ローンの控除の最大控除額がそれまでの2倍に拡充されたのですが、この制度を最大限に活かせるのは高所得者だけでした。

そこで年収が一定額以下の人でも、恩恵が受けられるようにと創設されたのがすまい給付金です。
住宅ローン減税が拡充されることによる負担軽減効果が十分に及ばない収入層の方に、住宅ローン減税と併わせて消費税率引き上げによる負担の軽減をはかります。

給付額は住宅を購入する人の収入、および不動産登記上の持分割合によって決まります。
具体的には、持分保有者1名の場合の給付額を給付基礎額とし、収入に応じて決まる給付基礎額に持分割合を乗じた額が給付額となります。
収入については、給与所得者のいわゆる「額面収入」ではなく、都道府県民税の所得割額に基づき決定するので注意が必要です。

給付される金額は10万から50万円の5段階に分かれます。
目安としては年収が675万円～757万円は10万円、450万円以下の方は50万円といった具合です。

では、すまい給付金はどのようにしてもらうことができるのでしょうか。
すまい給付金は住宅を購入すると自動でもらえるものではありません。
もらうためには所定の手続きが必要になります。
新しいすまいに入居してから1年以内に給付申請書と確認書類をすまい給付金事務局へ提出しましょう。

申請書はすまい給付金申請窓口でもらうか、またすまい給付金のホームページからダウンロードすることも可能です。
確認書類とは、引っ越し後の住民票の写しや個人住民税の課税証明書、住宅ローンの金銭消費賃貸契約書です。

申請の期限を忘れず、また制度そのものが2021年12月31日までに引き渡し・入居した住宅が対象なので注意しましょう。

 

□長期優良住宅化リフォーム推進事業とは

長期優良住宅化リフォーム推進事業は、その名の通り住宅を長く大切にするためにリフォームをしようというものです。
「耐久性があり」「地震に強く」「省エネ性が高い」住宅にする場合、その工事費の一部に対して国が補助してくれます。
空き家は中古住宅で建物自体や設備が古くなっているところも多く、リフォーム込みで空き家の購入を検討している方も多いです。
そのような方は長期優良住宅化リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。

補助の種類は3つあります。
1つ目は評価基準型で、一定の耐震・耐久・省エネ性を確保した際に、100万円が支給されます。
家の劣化部分を直して耐震性の不安を解消したり、断熱リフォームで暖かい家にしたりしたいなどと考えている方はこちらに該当するでしょう。

2つ目は認定長期優良住宅型で、より高い耐震・耐久・省エネ性を確保した場合、200万円が支給されます。
より長く安心して過ごすためにフルリフォームを考えている方は、こちらを申請すると良いでしょう。

3つ目は高度省エネルギー型で、認定長期優良住宅型を更に高省エネ化したものです。
具体的には認定長期優良住宅型よりも1次エネルギー消費量が、省エネ基準比20パーセント削減されるものです。

長期優良住宅化リフォームを行うメリットとして、長期間、良質さを保つ住宅にするため、何世代にもわたって住み続けることが可能となります。
それによって従来であれば建て替えや転居にかかっていた費用を削減できるでしょう。
また、空き家をリフォームする方が対象ですが住宅ローンのフラット35を利用して長期優良住宅化する場合に、金利が一定期間優遇されるプランで契約ができます。

申請に時間や費用がかかるというデメリットがある点も把握しておきましょう。
長期優良住宅化リフォームでは着工前に様々な手続きをする必要があり、その際に数週間～1か月以上はかかってしまいます。
また、耐震性を向上させたり、家全体の機能を向上させたりするので家の状態によってはリフォーム費用がかなり高額になってしまうでしょう。

 

□まとめ

今回の記事では新築でなくても利用できる補助金制度を2つ紹介させていただきました。
これら補助金を使って、お得に空き家を購入してください。
すまい給付金に関しては入居後から1年という期限があり、また制度が2021年末で終了してしまう点に注意しましょう。
空き家の購入を検討している方の参考になれば幸いです。