空き家が増えているという話を聞いたことがありますか。
空き家に住みたいとお考えの方は朗報と捉えるかもしれません。
しかし、空き家が増えることは問題であり、対処する必要があります。
今回はなぜ空き家が増えるのか、またそれによる問題点は何か、についてを紹介します。

 

□なぜ空き家が増えているのか

空き家にも、住む環境が整っているものと、住まいとしての役割を終えた後に放置されたものの2種類があります。
増えているのは放置された空き家の方です。
総務省が平成30年に発表した最新の「住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家数は過去10年で89万戸増え、現在では846万戸、空き家の割合も13.6パーセントと過去最高の水準に到達しています。
空き家が増えている原因を見ていきましょう。

 

＊少子高齢化が起きている

少子高齢化により人口減少が加速する中で、単純に総住宅数が総世帯数を上回り、その差が徐々に開いていることが空き家増加の大きな理由の1つです。
また、介護施設の利用増加で家を手放す人が増えたことや、核家族化が進む中で子供が少なく、実家に戻れる人がいないという背景も空き家の増加に大きく関係していると言えるでしょう。
住宅市場は人口減少による影響を受けやすいので、人口減少が続く日本では、これからも空き家は増加していくでしょう。
野村総合研究所が2018年に出したレポートによると、2033年には空き家率が現在の2倍にあたる27.5パーセントになるという予測がされています。

 

＊固定資産税対策のため

日本では、所有している土地に建物が建てられていると固定資産税が最大で6分の1になるという優遇措置があります。
建物を壊して更地にしてしまうと固定資産税がこれまでの6倍になるので、建物をそのままにしている人が多く、これが空き家増加の原因になっています。

 

＊世帯数の増加以上に住宅数が増加している

日本人には新しいものを好む性質があり、中古である空き家よりも新築の人気が高いです。
そのため新築を増やす方が供給する側にとって利益が大きいので、どんどん新築が増えています。
その新築もやがては空き家になるので、世帯数の増加が住宅数の増加を上回らない限りは空き家が増えるという結果になります。

ここまでで空き家が増える原因について見てきました。
次は国がどのような対策をしているのかを見ていきましょう。

 

□増える空き家の対処法とは

放置された空き家には、害虫や雨漏りによって建材が腐食し、倒壊のリスクがあります。
また、庭木や雑草が処理されず近隣住民の敷地や道路に侵食していく可能性もあります。
いずれにせよ、建物のまわりに住む人に迷惑がかかるので空き家の問題は無視できません。
そこで平成27年に空き家対策特別措置法が施行されました。

空き家対策特別措置法により今にも朽ち果てそうな空き家や適切な管理が行われていない空き家は、その地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしていると考えられ、「特定空家」に認定されるようになりました。
「特定空家」に認定されると、行政が所有者へ改善を求めるアドバイスや指導、勧告、命令といった措置がなされます。

 

□安心R住宅について

空き家のほとんどが放置された危険なものだということを見てきました。
「安心して空き家を選べない」と思った方もいるのではないでしょうか。
安心して空き家を購入できるようにと国土交通省が用意したサービスがあります。
それが安心R住宅というものです。

安心R住宅は「不安」「汚い」「わからない」といった従来の中古住宅に対するマイナスイメージを払拭し、既存住宅の流通を促進するために創設されたサービスです。
国が認めた既存住宅なので安心して購入できるでしょう。
確かに放置された空き家は危険ですが、管理の行き届いた空き家であれば新築と比べて安かったり、実際の住宅を見て検討できたりといったメリットがたくさんあります。
安心R住宅を活用して、上手な住まい探しをしてみましょう。

最後になぜ安心R住宅が安心なのかを簡単に紹介したいと思います。
安心R住宅は現行の建築基準法の耐震基準に適合している、既存住宅売買瑕疵保険の検査基準に適合しているといった要件を満たす必要があるため、「不安」を解消できます。
また、事業団体ごとに定められた「住宅リフォーム工事の実施判断の基準」に合致したリフォームが実施される、もしくはリフォームに関する提案書を渡してくれるため、空き家に対する「汚い」というイメージを解消できるでしょう。
「建築時の情報」や「保証や保険に関する情報」など目に見えにくい情報をしっかり開示してくれるため、「わかりにくい」という問題も解消されます。

 

□まとめ

「現在増えている空き家の多くが近隣住民にとって危険なものであること」「その対策として空き家対策特別措置法が施行されたこと」「安心R住宅なら安心して空き家を買えること」を紹介しました。
兵庫県西部で安心R住宅の空き家を販売しているのは当社だけなので、この地域で住まいをお探しの方はお気軽にご相談ください。