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空き家を購入する際に参考にしたい!空き家の問題点とは?

空き家を購入する際に参考にしたい!空き家の問題点とは?

2020/10/25

近年空き家が増えることが社会的な問題になってきており、2015年には空き家を減らすために空き家対策特別措置法が施行されました。
ではなぜ空き家は増え、なぜそれが問題になるのでしょうか。
今回の記事では、その疑問を解消していきたいと思います。

 

□空き家が増える要因とは

空き家が増える要因としてまず最初に挙げられるのは、少子高齢化や人口減少などといったマクロ的な現象です。
しかし、実際はもう少しミクロな問題があります。
その問題は大きく分けて2つあるので、順に確認していきましょう。

1つ目に、日本人の新築住宅に対する憧れは強く、中古住宅の流通量が少ないという現状があります。
国土交通省が出している住宅経済関連データの中の「既存住宅流通シェアの推移」というデータを見てみると、2013年時点で中古住宅市場が全体の14.7パーセントに留まっていることがわかります。
中古住宅の市場が米国や英国では約90パーセント、フランスでも約70パーセントで、欧米の主要国に比べると日本の水準がかなり低いことがわかるでしょう。

これは、日本の社会的背景から理由を見つけられます。
日本は戦後から高度経済成長期にかけて住宅の不足が深刻化したので、質より数を増やすことが優先されました。
質が重要視されなくなったことで住宅は20数年で価値がなくなるという認識が広がり、買うなら新築という「新築志向」が醸成されていきました。
この価値観が今に至るまで強く根付いているので、中古住宅が見向きもされずに空き家が余っていると言えるでしょう。

2つ目は、相続問題です。
核家族化が進み、親が亡くなる頃には子供は既に自分の家を持っているケースが増えました。
それによって住むわけでもないが家を相続し、思い入れがあるために簡単に壊せないので空き家が増加するという流れで空き家が増加しました。

また、相続問題にはもう1つの種類があります。
それは、誰が相続するのかというトラブルが発生し、うまく相続されないケースです。
不動産という資産は複数人で分けて所有することが難しいので、共有者の合意を得られずに空き家となって放置されてしまいます。

 

□空き家を放置する問題点とは

空き家が増えてしまう要因については既に確認しましたが、空き家は何が問題なのでしょうか。
国は空き家を減らすために、税制や法律などのさまざまな面で工夫をしています。
それは空き家が存在すると問題があって困るので、なるべく早くなくしたいからです。
ここでは、空き家を放置するとどのような問題があるのかを見ていきましょう。

まず、個人の負担が大きくなる問題があります。
不動産を所有していると、固定資産税を支払う必要があります。
自分の家を既に所有している人は2つの不動産を支払う必要があるので、活用する予定がないのであれば資金を無駄に使用することになってしまうでしょう。

また、賃貸に出さず、売却もせずに空き家のまま放置しておくことで、換気をする人や掃除をする人がいなくなって室内にホコリや湿気がこもります。
カビが発生したり木材が腐食したりすると、せっかくの資産であった不動産もすぐに傷んでしまうでしょう。

さらに、空き家を放置することは個人の問題だけではありません。
建物が腐食して倒壊のリスクが高まったり、庭木や雑草が隣地や道路に飛び出したりして、近所の方に迷惑をかけるかもしれません。
空き家を放置し続け、危険だと判断されれば行政に「特定空家」に指定されて指導が入る可能性もあります。

空き家を放置すると個人が損をするだけでなく、他人にも迷惑を及ぼしかねないということを見てきました。
誰しもが空き家を相続する可能性があります。
もし自分が空き家を相続することになったら、上記の問題が潜んでいることを思い出して適切な処理をしましょう。

 

□安心R住宅とは

上記の通り、日本は他の先進国と比べると中古住宅の人気が低いので空き家が消費されずに余ってしまいます。
その問題を解決するために、国は「安心R住宅」制度を創設しました。
既存住宅の流通促進のために、「耐震性や雨漏りへの不安」や「内外装が汚く設備が古い」といった、従来の中古住宅に対するマイナスイメージを払拭して、既存住宅を選択する環境を整備しようというものです。

そんな安心R住宅のメリットとは一体どのようなものなのでしょうか。
それは、新耐震基準や既存住宅売買瑕疵(かし)保険の検査基準に適合しており、他にもたくさんの情報が公開されているので安心して物件を選べるということです。
たくさんの情報とは、具体的には建築時の状況や認定の有無、今までに実施した点検や修繕の内容などです。

このように、国は空き家が増えるのを防ぐだけでなく、増えた空き家を減らすという2つの方向性でさまざまな工夫をしています。
米国や英国のように中古住宅を検討する人の割合が増えると日本の空き家問題は解消されるので、安心R住宅がさらに世に浸透すると良いですね。

 

□まとめ

本記事では、空き家が増える要因と増えた場合の問題点、中古住宅という選択肢が一般的になるようにするための国の施策について紹介しました。
空き家が増えることは、国民全員にとっての問題です。
国はさまざまな対策を用意してくれているので、空き家を所有することになったら積極的に活用していきましょう。

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