空き家の耐震性が心配な方へ!耐震性について徹底解説します!
2020/10/18
空き家は新築と違って、ある程度誰かが住んでいた中古物件なので安全性が気になりますよね。
外壁や内装の状態も重要ですが、安全性の面から考えて一番大切なのは耐震性でしょう。
今回の記事では、主に耐震性について解説していきます。
□耐震性とは
建築物の安全性を示す資料や、不動産のサイトを見ているとよく見かける「耐震性」についてしっかりと理解している人は少ないのではないでしょうか。
まずは、この耐震性が何なのかについて解説していきます。
耐震性とは、地震が発生したときの揺れに耐えられる度合いを示すものです。
つまり、耐震性が高いほど地震がきても破損や倒壊のリスクが少ない住宅であるということです。
建物の耐震性を示す基準や、地震から住まいを守るための構造がいくつかあるので確認していきましょう。
まず、数字が大きいほど耐震性が高いことを示す「耐震等級」というものがあります。
これは、2000年に住宅の品質を高める目的でできた制度です。
数字としては1~3まであり、耐震等級1は新耐震基準を満たすことを示し、耐震等級2はその1.25倍、耐震等級3は1.5倍の強度という意味です。
長期優良住宅として認定を受けている住宅にも高い耐震性があることはご存知ですか。
長期優良住宅とはその名の通り、長期にわたり良好な状態で使用するためにさまざまな措置が行われている住宅を指します。
耐震性は耐震等級2相当以上の強度が求められ、そのほかにも8つの項目で基準を満たした場合にのみ認定されます。
地震から住まいを守るための構造としては、耐震、制振、免震の3種類があるので、それぞれどのようなものなのか確認していきましょう。
耐震構造は、建物自体の強度を向上させることで地震に耐える構造です。
制振構造や免震構造よりも費用が安いというメリットがありますが、建物にダメージが蓄積するため倒壊する可能性があったり、地震の際は揺れが直接建物に伝わったりするデメリットがあります。
制振構造は、建物の壁や柱にダンパーと呼ばれる制御装置を組み込んで、地震の揺れを吸収する構造です。
上の階であるほど効果を発揮するため高層ビルのような高い建物に有効な技術で、スカイツリーやあべのハルカスなどでも採用されていますよ。
耐震構造より若干コストが高いというデメリットはありますが、耐震構造より地震の揺れに強く、地震後のメンテナンスが不要なため繰り返しの地震にも強いメリットがあります。
免震構造は、ゴムなどでできた免震装置を設置して地盤と建物を切り離し、地震の揺れを直接伝えない構造です。
大地震が発生したとしても建物が長くゆっくり揺れるだけなので、建物の損傷や家具の転倒が起きにくくなるでしょう。
耐震構造や制振構造よりも効果は高いのですが、コストが高かったり免震装置の定期的なメンテナンスが必要だったりします。
耐震等級や長期優良住宅、建物の構造など、耐震性を表す指標はたくさんあります。
今後物件を購入する際は、ぜひ上記で示した基準や構造を参考にしてみてください。
□旧耐震基準に注意
昨今では、放置される空き家が問題になっています。
放置されることで、換気がされないためにカビが発生して傷みやすい、庭の木々が道路や近隣住民の敷地に侵入するなどの問題もありますが、一番重要な問題は耐震性です。
空き家の多くが「旧耐震基準」の頃に作られているので、倒壊のリスクが非常に高いです。
旧耐震基準と新耐震基準とは何なのか見ていきましょう。
*旧耐震基準とは
大正時代に耐震基準が誕生してから、新耐震基準に改正される1981年(昭和56年)までの耐震基準を旧耐震基準と言います。
旧耐震基準では「震度5程度の地震に耐えうる住宅」が基準であり、それ以上の地震に対しては明確な基準がありません。
*新耐震基準とは
旧耐震基準では強度の弱い建物を建築できないとされていましたが、1981年(昭和56年)に耐震基準が大きく改正され新耐震基準が誕生しました。
新耐震基準で建築確認が行われた建物は、震度5強程度の地震ではほとんど損傷しない、震度6強から7に達する程度の地震でも倒壊、崩壊しない建物であることが保証されています。
2015年の日経新聞の記事によると、空き家の7割が1980年以前の建物であることが国土交通省の調査によって判明しました。
空き家を購入する際は、この点に注意する必要があるでしょう。
□安心R住宅は安心
空き家の7割が旧耐震基準の頃に建てられたという事実もあり、空き家に対するイメージが良くない人も多いと思います。
他にも、「内外装が汚くて設備が古い」「買主にとって必要な情報が少ないのではないか」というような不安があると思います。
そのようなマイナスイメージを払拭して既存住宅を選択してもらう環境を整えようと、国土交通省が積極的にPRしている「安心R住宅」という制度があるのをご存知ですか。
安心R住宅として認定された住宅は新耐震基準や既存住宅売買瑕疵(かし)保険の検査基準に適合しており、他にもたくさんの情報が公開されているので安心して選択できます。
たくさんの情報とは、具体的には建築時の状況や認定の有無、今までに実施した点検や修繕の内容などです。
空き家の購入を検討する際は、安心R住宅に認定された住宅だと安心して選べるのでおすすめですよ。
□まとめ
今回の記事では、耐震性や旧耐震基準と新耐震基準の違い、さらに安定R住宅について見ていきました。
災害大国である日本で安心して過ごすためには、耐震性の高さは重要になってきます。
新しい住まいを探すときは、耐震性についてよくチェックしておくと良いでしょう。
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